第7話 各々の一週間② PV=nRT
しばらくエフィアの離れに滞在することになった一行。
エフィアの1日はかわらない。朝に結界の魔法を行って、あとはのんびりすごす。
KENZOとYUKIと出会い、少しづつ日常に刺激がうまれだていた。
この離れには15歳からずっと1人で暮らしていたエフィア。思えば、にぎやかな町にもしばらく行っていない。
3人分の朝食、簡単ではあるがパンとミルクを準備していた。
ふと、ジャムの瓶を落としてしまう。「しまった!」割れてしまうと思った瞬間、とっさに魔法を使い、瓶の動きを止める。
エフィアの空間魔法は物にも働きかける。だけど、これは一般的ではない。
この世界の魔法は精霊力を利用した、火、風、大地、光が基本だ。
「あ...なんか魔法スクールのこと思い出した」エフィアの表情がふと曇る。魔法学校での出来事が脳裏によみがえってきた。
ポップビーンズが熱で次々とはじけ飛び、魔法の先生が「熱い熱い!」と叫んでいる。
火力が収まらず、他の生徒へポップビーンズの被害が広がらないように、とっさにエフィアが空間魔法の障壁を展開した。
「何この魔法?」隣にいた生徒、リンネが驚きの声を上げる。
ほどなくして火力もおさまり、被害もほとんどなかった。
魔法の先生もなぜ火の精霊の制御ができなかったのか困惑しているようだ。
エフィアが「先生、火の制御できなくてごめんなさい。でもとっさに障壁を張って皆に熱いのがいかないようにしました...」と伝えた。
しかし先生は「障壁?そんなものは精霊力では存在しませんよ。それより、エフィアは精霊の制御に向いていないようですね」と言った。
「原因はわかりませんが、エフィアの精霊はわたしでも制御できなかった」
安全上問題あるので、こちらの魔法学校ではエフィアの受け入れが難しい旨を伝えられ、落ち込むエフィア。自分だけがうまく精霊の力を制御できず、暴走を招いた事実が、心に重くのしかかった。
魔法学校からの帰り際、リンネから「エフィア、とっさに守ってくれてありがとう。あんな魔法はじめて見たよ」とお礼を言われた。
「あとこれおすそ分け」リンネが今日の実習で作ったポップビーンズをくれた。
リンネの言葉は嬉しかった「そういえば、わたしのは丸焦げだったわね・・・」
knowledge of マメ
ポップビーンズが弾ける仕組みを科学的に理解しよう!
ポップビーンズの科学:
• 理想気体の状態方程式:PV = nRT (圧力×体積 = 物質量×気体定数×温度)
• ビーンズの内部には約14%の水分が含まれている
• 加熱により水分が水蒸気に変化し、内部圧力が上昇
弾ける条件と過程:
• 外殻の耐圧限界を超えると破裂
• 体積は約40倍に膨張する
• 破裂音は圧力開放による衝撃波
映画の時に食べるアレも味だけじゃなく、ふわふわの食感と体積をしっかり吟味しよう!